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Sheru Korekutā Anthony Doerr

Sheru Korekutā

Anthony Doerr

Published in 2002, the eight stories in this book shows glimpses of Doerrs mastery. His descriptions and imagery are superb. I s...Read full review
Tim

rated it5 of 5 stars
over 4 years ago

Dude can write. True, his tone is often a bit detached. Even though hes capable of great imaginative riffs, his voice doesnt vary much from one story to the other. He doesnt inhabit the voice of his characters. In the first two stories, the protagonists are called the...Read full review

Other Books

ISBN : 9784105900359
286 pages
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 About the Book 

ケニア沖の孤島、モンタナの雪山、ポートランドの漁港、タンザニアの密林。本書に収録された8つの短編小説は、世界のさまざまな場所を舞台にし、主人公たちも14歳から60過ぎの老人までと、実に多様だ。そして彼らは、めくるめく流転の果てに、ひとりきりで絶望の淵に立たされる。表題作の盲目の貝類学者は、奇跡の人と奉り上げられたあげく、息子を死なせてしまう。「たくさんのチャンス」の少女は、好意を寄せる少年と父親に裏切られて、失望していく。しかしその先で彼らに訪れるのは、ささやかな救いであり、幸福である。More ケニア沖の孤島、モンタナの雪山、ポートランドの漁港、タンザニアの密林。本書に収録された8つの短編小説は、世界のさまざまな場所を舞台にし、主人公たちも14歳から60過ぎの老人までと、実に多様だ。そして彼らは、めくるめく流転の果てに、ひとりきりで絶望の淵に立たされる。表題作の盲目の貝類学者は、奇跡の人と奉り上げられたあげく、息子を死なせてしまう。「たくさんのチャンス」の少女は、好意を寄せる少年と父親に裏切られて、失望していく。しかしその先で彼らに訪れるのは、ささやかな救いであり、幸福である。 その好例といえるのが、内戦の続くリベリアで人を殺め、アメリカに流れてきた青年を主人公にした「世話係」だろう。母親を亡くし、職場をも追われた青年は、浮浪者となり、やがて自分だけの菜園をひっそりと作り始める。故国と自分との悲惨な現状を、植物の成長とともに少しずつ乗り越えていく姿からは、全編に通じる自然への畏怖と、人生に対する限りない肯定感を見て取ることができる。一見、脈絡なく登場する「クジラの心臓」や「メロンの濡れた果肉」といったイメージたちが、互いに共鳴し、ラストシーンでつながりあうとき、読み手は、著者の力量に改めて感服するに違いない。アンソニー・ドーアは1973年生まれ。本書は彼の第1短編集である。本国アメリカで高い評価を得たその作品の数々は、詩的で美しい文章、卓抜した表現力、スケールの大きさ、読み手の想像を遥かに凌駕する巧みなストーリー・テリングなど、どれをとっても20代の新人作家の手によるものとは思えないほどの才気を感じさせる。デビュー作にして、豊潤な味わいをたたえた1冊である。(中島正敏)